曇りガラスのような夕焼け
ここのところ晴れの日が延々と続いている。
俗物っぽく?晴天の日が好きな私だが、こうも暑い日が続くと少しくらい雲に寄ってきてほしいと思ってしまう。
さて、太陽の暑さも和らぐ夕方。
帰宅途中に、素敵な空を久しぶりに発見してしまった。
見事な夕焼け。
しかも単なる夕焼けではない。
なんとなく柔らかな、スモーキーさのある夕焼け空だった。
夏は強い光を放つ夕焼け。
しかしこのときは夏独特のむわっとした水蒸気が辺り一帯に立ち込めているからかのか、曇りガラスを1枚通して見たかのようにふんわりとした光を放っていた。
少々言葉にするのも恥ずかしいが、夢の世界、ドリーミーという言葉が似合う夕焼けだった。
この景色を写真に残そうとシャッターを切ったものの、この独特な雰囲気を残す力量は私には無く、「全てを記録に残そうとするなんておこがましい」と空に言われているかのようだった。やはり自然は、その時その場の空気感を肌で感じるのが一番なのだろうか。
違う方向に目を向けると白い雲からちぎれたカケラのような月が浮かんでいた。
この月が一層、夢の世界の空を彷彿とさせた。
帰宅途中の素敵な出会い。
こんな夢見心地な景色に出会えると、どんな1日でも素晴らしく感じてしまう。
終わりよければこれでよし。
とはこのことか。