化学が生み出す不思議な景色② 〜地獄めぐり in 別府〜
前回の海地獄に引き続き、地獄めぐり。
今度は“坊主地獄”。
坊主?の地獄?って坊主がいっぱいの地獄?なんて意味の分からないことを想像しながら、現地に行く前に調べてみると灰色の泥が沸騰する姿が坊主の頭に似ていることに由来するとのこと。
なるほどと思いながら、実はそこまで期待していなかった。
しかし現地に到着すると、いい意味で裏切られた気持ちになった。
それはもう、坊主の頭というキレイなものではなく、
なんかとてつもない生き物(ポケモンのベトベトンみたいな?)がモグラ叩きのように地面から現れては一瞬のうちに消える光景だった。
その生き物が現れる周辺には泥でできた地層のような模様が円形にできており、
漫画の効果線のように、その生き物の迫力を増大させていた。
さらに、その生き物が群れをつくると、近くに咲く花の可憐さを打ち消してしまうようななんともいえないオーラを持った光景になった。
この光景は粘度のちょうど良い泥が、たまたま温泉が吹き出される場所にあったからできたものだと思う。
この泥の粘度が低ければ、このような形を作れないし、
粘度が高ければ吹き出されることはないだろう。
最適な物理的な条件が生み出した奇跡の生き物たち。