スズメのお家
朝とある家の石垣を通りかかると、スズメの鳴き声が聞こえてきた。
石垣の隙間の影に1匹のスズメが隠れていた。
数時間後、たまたまもう一度同じ場所を通りかかると、3匹になっていた。
怖がりなスズメだが、私が近づいても逃げる様子もなく、3匹が寄り添うように石垣の影に隠れていた。
いつも近づくとすぐ逃げてしまうスズメ。
こんなにまじまじと見たのは初めてだった。
思った以上にふさふさの羽毛。少し折れ曲がり、ぴょんぴょんと跳ねるためのバネが仕込まれていそうな短い足。
さらに寂しがりなのか、これでもかといわんばかりに仲間にくっつく様子。
全てに愛嬌を感じる姿だった。
スズメが家に巣をつくると、縁起が良いといわれているらしい。
この3匹はこの家に幸せをもたらすのだろうか。